基本的に「薬」は、病気の患者さんに処方され、治療の一役を担いますが、製薬業界に身を置きながら自身が30代になった頃、病気になってから「薬」で治すのではなく病気にならない身体づくり、健康で長生きをする「健康寿命」という考えが、今の”超”高齢社会では重要だと痛感しました。

しかしながら、日本の医療保険制度は「治療」が対象で「予防」は対象外です。

 例えば、日本の主食である「米」にはケイ素が含まれていますが、ケイ素を多く摂取している人は少ない人に比べて、骨密度が10％近く高かったという研究結果があります。カルシウムの摂取による同様の研究では骨密度の差が5％だったので、骨粗しょう症には、カルシウムよりケイ素の方が効果が高い事が分かります。「薬」に頼らずとも、普段の生活から日本の伝統食を中心に、旬の食材を食し、免疫力を高め、「予防」する事ができるのです。

そんな課題を、大学時代から培ってきた薬学・化学の知識で「肥料」の分野から一つでも解決したいとの思いから、当社を創業しました。

実は、「薬」と「植物」にも繋がりがあります。「薬」は、草かんむりに楽という字を組み合わせたもので、楽には「細かく切る、刻む」という意味があります。「薬」とは、もともと自然界にある多くの植物を起源としたもので、さまざまな病気や痛み、傷などの治療に役立つものを、先人たちの知恵を受け継ぎ、使われてきました。皆さんも小さい頃、家で育ったアロエを傷口に塗った経験はないでしょうか。

農業のエキスパートである生産者の皆様 × 私。

農師 × 薬剤師。

科学的根拠に基づき、共に考え、共に解決する、”掛け算”のパートナーを目指します。